山岳医療救助情報

山岳医療救助情報

Mountain Medicine and Medical Rescue Information

山小屋でのAED

山小屋でAEDが作動しなかった、という話を聞いたことがあります。

AEDが作動しない場合とは?

起動しない(電源が入らない)

  • スイッチボタンの故障
  • 蓋を開けるとONになる機種では、蓋の故障があれば起動しない
  • バッテリー切れ(事前のセルフチェックでは、スイッチや接触等の確認が困難)

作動しない(電源は入るが、作動しない場合)

  • パッドの断線
  • パッドが乾燥している
  • 心停止(心停止には作動しないようプログラムされています)

AEDの保守点検は?

基本的には、保守契約は依頼をした場合のみ、有償にて行われます。
AEDの場合、保守契約はほとんどありません。それはAEDが自己診断機能を有しているためで、事前に異常があれば音などでのお知らせがあります。以上より、メーカーメンテナンスはあまり意味がなく、いかに管理するかが問題になります。

AED故障予防・早期対応策

設置場所

  • 断熱が悪く結露の生じる場所には置かない。
  • 異常音が確認できる場所に設置する。
  • 鍵のかかる場所へは置かない。
  • 誰の目にもとまる場所に設置する。
  • 寒い場所ではバッテリーの消耗が著しいことがあります。

管理

  • 毎日、警告ランプ・警告音が鳴っていないかの確認をする。
  • パッドの予備は必ず用意しておく。(パッドの数は最低2枚)
  • パッドの使用期限、バッテリーの使用期限は、外観からでも1目で分かるよう工夫する。(バッテリーは、予備を置いておいても自然放電しますので、あまり意味がありません)

最低でも上記管理が出来ていれば、使いたいときに使用できないと言うことは、どの機種でも共通して防げます。また、AEDは心停止には作動しません心室細動という致命的な不整脈にのみ作動します。(一部の機種は心室頻拍にも作動します)。
より多くの方たちに知っていただきたいですが、最低でも管理者は、心停止でAEDは作動しないことを知っていただき、心肺蘇生法の習得を広く認識いただくことが重要になります。

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